オーデュボンの祈り

伊坂幸太郎のデビュー作

私は「ラッシュライフ」と「アヒルと鴨のコインロッカー」を先に読んでしまいましたが、「オーデュボンの祈り」がデビュー作なんですね。

この作品も不思議な人物のオンパレードです。
しかも、舞台が150年間も鎖国状態にある孤島です。

変人好き、孤島好きの私は、いきなり物語の中に引きずり込まれてしまいました。

言葉をしゃべる「案山子」、行動パターンが決まっていて反対のことしか言わない「園山」、地面に横たわり地球の音を聞く「若葉」、唯一、外の世界と行き来をする「轟」、人の手を握るのが仕事の「百合」....。

一見何の脈絡もないように思える登場人物ですが、後半部分で明らかになります。

しかも、一気にではなく徐々に明らかにしていく為の伏線の張り方が見事です。
とても、これがデビュー作とは思えないほど完成度の高い作品です。

伊坂作品の独特の世界を是非一度体感してみて下さい。

オーデュボンの祈り (新潮文庫)
新潮社 [著] 伊坂 幸太郎
ASIN:4101250219 /文庫/464頁
発売日:2003-11
ランキング&評価:---位 4.0
価格:¥ 660 [2008-04-06 Amache]
5 - まとまっていく
1 - うーん。。
3 - なんのために
1 - う〜ん。。。
3 - 結末へ向けてのまとめ方が素晴らしい!