グラスホッパー

不思議な現実感

面白半分に妻を轢き殺された「鈴木」が狙う復讐の対象と3人のユニークな殺し屋が、織り成す不思議な物語です。
読み始めは現実感が非常に乏しいのですが、読み進めているうちに現実感を帯びてきて背筋が寒くなります。
「劇団」や「押し屋」等は実在していても何の不思議もありません。
中盤辺りから、物語の中にどんどん引きずり込まれて行きます。
私は、通勤時に読書をしているのですが、この作品を駅のホームで読んでいる時に、偶々通った通過電車がなかなか通り過ぎないのでまさか「幻覚」?と真剣に焦りました。
読後の爽快感はありませんが、終盤からのスピード感あふれる展開は一読に値します。

グラスホッパー (角川文庫 い 59-1)
角川書店 [著] 伊坂 幸太郎
ASIN:404384901X /文庫/345頁
発売日:2007-06
ランキング&評価:---位 4.0
価格:¥ 620 [2008-06-15 Amache]
5 - 郡生相
4 - ラストのどんでん返し
5 - 極論すれば伊坂幸太郎が苦手な人でも楽しめる
4 - うーん。なんだろう。
2 - エンターテインメント