朱夏 −警視庁強行犯係・樋口顕一−

「樋口係長」が活躍するシリーズものです。

樋口係長の奥さんが、何者かに誘拐され「リオ」の捜査で組んだ荻窪署生活安全課の氏家巡査部長に助けを求め、たった2人で捜査を開始します。

前半部分で犯人は分るのですが、どうやって追い詰めていくのかを想像しながら読み進めていけます。

家庭の有り方に対する疑問・仕事に自信が持てないことに対する葛藤が丁寧に描かれており頷きながら読み進める読者も多いのではないでしょうか。

題名の「朱夏」が何を意味するのか気になりながら読み進めていったのですが、最後に樋口の上司「天童警部補」の口から出てきます。

私は不勉強の為、知らなかったのですが古来の中国の考え方で「青春」に続く時期を「朱夏」というんですね。

良い言葉です。

読了後に力を得られる作品です。

一読をお勧めします。

朱夏 (新潮文庫―警視庁強行犯係・樋口顕 (こ-42-2))
新潮社 [著] 今野 敏
ASIN:4101321523 /文庫/384頁
発売日:2007-09-28
ランキング&評価:---位 3.0
価格:¥ 580 [2007-10-31 Amache]
4 - ふむ
2 - 本格警察小説かしら?