ラストドリーム

主人公は妻に先立たれた「長渕琢巳」。

高度成長・バブル・失われた10年と企業だけではなく、国自体の環境の変化に翻弄されてきたサラリーマンの悲哀と男女の機微が描かれています。

場面ごとの情景描写が素晴らしく、失われたものへの郷愁、人生のはかなさが読者の胸に見事なまでに迫ってきます。

私は場面ごとの郷愁の匂いまで嗅ぎ取ってしまいました。

男だったら誰もがみる見果てぬ夢、主人公「長渕琢巳」がみたラストドリームは叶ったのでしょうか?

今年読んだ本の中で一押しになるかもしれません。

ラストドリーム (新潮文庫 し 35-10)
新潮社 [著] 志水 辰夫
ASIN:4101345201 /文庫/488頁
発売日:2007-08
ランキング&評価:---位 4.0
価格:¥ 700 [2007-11-14 Amache]
4 - 男の生き様を情感豊かに描く