灰色の北壁

真保裕一著 短編3編収録

山岳ミステリー3編が収録されています。

久しぶりに真保裕一らしい作品を読みました。

3編とも登場人物の心理が非常に丁寧に描かれており、単なるミステリー以上の出来栄えになっています。

迫真の登山描写に思わず手に汗を握りますが、なんと真保裕一はインドア派なんですね。
しかも、山を愛する男のストイックで有りながらも熱い思いも実に見事に書き上げています。

実体験が殆ど無いにも関わらずこれだけ迫真に迫る描写ができるのは、そのまま著者の力量を現しているのでしょう。

3編の中で最もお勧めなのは表題にもなっている「灰色の北壁」です。

灰色の北壁 (講談社文庫 し 42-14)
講談社 [著] 真保 裕一
ASIN:4062759551 /文庫/296頁
発売日:2008-01
ランキング&評価:---位
価格:¥ 600 [2008-02-11 Amache]
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