夜の分水嶺
信販会社の取立屋をしている元警部補だった「青野淳一郎」が主人公。
信販会社の取立屋をしている元警部補だった「青野淳一郎」が主人公。
ヒョンなことから国家の秘密機関から抜け出した「武井」と出会い武井の妹「俊子」を守るべく逃亡劇が始まります。
「青野」とは一体何者なのか?
「武井」とは何者なのか?誰に追われているのか?
冒頭部分は読者も青野同様に何が何だか分らない内に話が進行していきます。
逃亡の途中で出会う「ひっそりと暮らしている」人間との触れ合い、束の間の休息を挿みながらも物語りは立ち止まることなく進んでいきます。
息詰まる逃亡劇の後の締めの部分には、考えさせられるものがあります。
一日一日を誠実に生きてきたもののみが持つ慈しみと感受性があるんですね。
余韻を持った物語の終わらせ方が、読後感を高めています。
徳間書店 [著] 志水 辰夫
ASIN:419892662X /文庫/328頁
発売日:2007-09-07
ランキング&評価:---位 3.0
価格:¥ 620 [2007-10-07 Amache]3 - テンポよい逃亡劇だが…