あした天気にしておくれ
第27回江戸川乱歩賞最終候補作
誘拐物は色々読んでいますが、人間以外が誘拐される作品は初めて読みました。
序章と終章の間は、日曜から始まり土曜までの一週間の一日一日が一章になっています。
緊迫感を持って物語が進んでいくのですが、この曜日による章立てが、更に読者に緊迫感を与える効果を持っていると思います。
どんでん返しが2度ほどありますが、競馬を良く知らない事もあり、私は身代金の受け渡しのトリックは最後まで見抜けませんでした。
ただ、競馬を知らないで読んでも十分に楽しむことができます。
読んだ後に冷静に考えると、この手は競馬以外でも使える事に気が付きました。
私は「焦茶色のパステル」を先に読んでしまいましたが、先に「あした天気にしておくれ」を読むほうが両方の作品をより楽しめると思います。
講談社 [著] 岡嶋 二人
ASIN:4061838091 /文庫/374頁
発売日:1986-08
ランキング&評価:---位 4.5
価格:¥ 620 [2007-11-30 Amache]4 - 御得意の
4 - 冒頭の書き方が見事
5 - 傑作です!