タイトルマッチ

誘拐もの

「あした天気にしておくれ」では一週間の出来事が描かれていましたが、本著は三日間という大変凝縮された期間の出来事が描かれています。

元世界ジュニアウエルター級チャンピオン「最上永吉」の子供「健一」が誘拐されます。
世界ジュニアウエルター級タイトルマッチを間近に控えた「最上永吉」の義弟「琴川三郎」に突きつけられた犯人の要求は?

身代金目当てではない誘拐、なかなか絞り込めない犯人の目的、限られた時間の中で捜査にあたる警察、極限状態でタイトルマッチに臨む「琴川三郎」とその関係者。

テンポ、緊迫感、心理描写のどれをとっても超一級の作品です。

一気に読み終えてしまいました。

臨場感溢れるタイトルマッチの描写が見事なのですが、合作者の一方である徳山諄一は、プロボクサーを目指していたことがあるんですね。

タイトルマッチ (講談社文庫)
講談社 [著] 岡嶋 二人
ASIN:4061855433 /文庫/384頁
発売日:1993-12
ランキング&評価:---位 4.5
価格:¥ 620 [2007-12-01 Amache]
5 - 文句なし
5 - 誘拐ものミステリには定評のあった著者、おもしろいにきまってます
4 - 岡嶋作品制覇中