震度0

久々の横山秀夫作品です。

阪神大震災と同じ時期にN県警の警務課長「不破」が謎の失踪をします。

キャリアとノンキャリアの確執、それぞれの野心を中心にドロドロした世界が描かれています。

死者が、それまでに組織に対してどれだけ貢献していたかは全くの考慮外で、自分の出世に影響する問題が発生した時に「震度0=何も無かったこと、にするにはどうすれば良いのか」に終始する幹部達。

たまたま警察が舞台になっていますが、重視すべき外部に目を向けず組織内部の都合で重要事項を決定してしまう状況を笑えなかった読者も多いのではないでしょうか。

良く纏まっていますが、第三の時効クライマーズ・ハイほどの出来ではありません。

久しぶりの横山秀夫作品と言うことで期待が大き過ぎたのかもしれません。

震度0 (朝日文庫 よ 15-1) (朝日文庫 よ 15-1)
朝日新聞出版 [著] 横山 秀夫
ASIN:4022644354 /文庫/483頁
発売日:2008-04-04
ランキング&評価:---位 3.5
価格:¥ 840 [2008-05-31 Amache]
3 - なにをやっているんだ!
4 - 面白いが他の作品と比べると
3 - “横山秀夫の小説“と考えてしまうと物足りないような気が・・・
5 - 事件は会議室で起こっていた
4 - クオリティはやや落ちるが